池田 はるか航空機事業部
2014年入社 法学部卒
(取材当時)
航空会社が購入した航空機の導入支援業務に携わっています。ボーイング、エアバスといった海外の航空機メーカーで製造された新造機は、空輸で日本まで運ばれ、輸入通関を経てようやく航空会社の機材として運航開始になります。この一連の中で、具体的には、官公庁への新造機の登録申請手配や空輸調整、輸入通関手配等を日々行っており、滞りなく新造機を航空会社のもとへ届けることがミッションです。
普段は文書やメールでの調整が多く、業務をイメージしづらい部分もあります。しかし今年、メーカーのもとに出向いて出来上がったばかりの航空機に空輸搭乗して帰国する「フェリー」と呼ばれる業務を経験させてもらいました。”新造機が日本に到着して航空会社に導入される”という業務の集大成を目の当たりにし、感慨深いものがありました。
新造機の導入では機体の日本到着が一日遅れるとその分お客さまを乗せて飛べなくなるため、正確性とスケジュール厳守が最大の使命です。しかしある時、私のフェリー経路と台風の進路が重なる予報となり、到着遅延の可能性が出てきました。このまま飛ぶのか飛ばないのか、安全かつ計画通りにフェリーできる方法を模索する時間は台風接近までの数時間のみです。急いで航空会社や空港と遅延の場合の調整を進める一方、パイロットに経路や気象情報の確認を続けた結果、経由地での滞在短縮をして飛ぶこととなりました。日本近郊で大きく渦巻く台風が現れましたが、経由地から早く出発したことで台風を追い抜き、無事に遅延なく空港に到着できた時の安堵感や綺麗な青空は今でも忘れられません。最善の判断と業務遂行を両立させる難しさを感じるとともに、長期間携わった新造機がこれから多くのお客さまとともに空を飛ぶ姿を早く見たい、と心躍る瞬間でした。